勇気ある追跡

(True Grit 1969、 米、130min)


勇気ある追跡  中学、高校時代、西部劇が好きでTV放映をとても楽しみにしていましたが、この作品もその頃出合った懐かしい一本です。

 父を殺された少女マティ(キム・ダービー)は、犯人チェニーの逮捕のため、保安官ルースター(ジョン・ウェイン)を雇う。(保安官って金で雇えるの?) 同じくチェニーを追うテキサス・レインジャーのラ・ブーフ(グレン・キャンベル)も加わって、三人の追跡行となる。

 腕はたつが独眼で飲んだくれのルースター、気真面目で向こうっ気の強いマティ、少しおっとりしたラ・ブーフ。この三人のけんかしたり、協力しながらの道中記がユーモラスで、大自然の景観、軽快なエルマー・バーンスタインの音楽とともに楽しめました。

 クライマックスは、ウェインが口に手綱をくわえ、右手でライフル、左手で拳銃を操りながらの一対四の馬上の決闘です。特にウェインがウィンチェスター・ライフルをくるりと回しながら弾丸を装填するのがカッコ良く、MGCのモデル・ガンでマネをしました。

 対決の末、チェニーを含む悪党一味(デニス・ホッパーの姿もあり)を全滅させたものの、ラ・ブーフは死に、マティは毒ヘビに噛まれてしまう。ルースターは馬を疾走させ、マティの命を救う。

 ラストのルースターとマティの別れの場面はしみじみとしており、さわやかな後味を残す一編でした。

 監督はヘンリー・ハサウェイ。本作品でウェインはアカデミー主演男優賞を受けており、姉妹編といえる「オレゴン魂」が制作されています。

 こちらはウェインキャサリン・ヘップバーン、インディアン青年のトリオがニトロを奪った一味を追跡する話ですが、残念ながら今一つの出来でした。(こちらも音楽担当がE・バーンスタインで音楽は良かったけど)

(2006.02)

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